1980年代:
1980年代に入ると黄金期を迎え、売り上げ・動員数、共にロックスターとしての地位を磐石にする。海外市場に活路を求め、アメリカ西海岸に活動の拠点を移し、現地のプロデューサーやドゥービー・ブラザーズなどのミュージシャンを起用したアルバムを何作か世界・全米で発売する。
この頃より、積極的に交友を広げ、自身が有能と判断した人物に関しては、躊躇なく関わりを持つようになる。古くからの友人であった大野真澄はフォークシンガーであり、ソロになった当初より大野と共に相談相手となっていた吉田拓郎も同様である。以降もフォークの西岡恭蔵、また歌謡曲の分野で活躍していた大津あきらや山川啓介を作詞に起用している。近年でもブリティシュなモッドスタイルのバンド、ザ・コレクターズの加藤ひさしに作詞を依頼している。
1980年
第1弾ドキュメンタリー映画『RUN&RUN』公開。
ワーナーパイオニア(現・ワーナーミュージック・ジャパン)に移籍。アメリカでの活動を視野に入れたもの。
長者番付歌手部門で1978年に続き首位獲得。
1981年
単身渡米し、アサイラム・レコードと契約。
9月25日、第1弾海外版アルバム『YAZAWA』全世界発売。全米での売上げ枚数は約2,000枚だった。以後主なる活動拠点をロサンゼルスに定める。
1982年
2月10日 第2弾海外版アルバム『YAZAWA It's Just Rock'n Roll』全米発売。
ビルボードの推薦曲として、シングル『ROCKIN' MY HEART』がジョージ・ハリスン、バリー・マニロウと共に掲載される。
ドゥービー・ブラザーズのメンバーと共にE.YAZAWA として“来日”し、凱旋武道館ライブ「MILES AND MILES」を敢行。このコンサートの模様はNHKで放送される。
長者番付歌手部門で、1978年1980年に続き首位獲得。
1983年
「I am a Model EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 1983」をスタート。
1984年
「E' I'll BACK SOON EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR '84」をスタート。
1985年
ライブエイドに出演。
「TAKE IT TIME EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR '85」をスタート。
1986年
「FEELIN' COME HA-HA EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR '86」をスタート。
1987年
「ROCK'N ROLL KNIGHT EIKICHI YAZAWA CONCONCERT TOUR '87」を5/22からスタート。
「ROCK'N ROLL KNIGHT 2 EIKICHI YAZAWA CONCONCERT TOUR '87」を11/30からスタート
第3弾海外版アルバム『FLASH IN JAPAN』全米発売。全米での売上げ枚数5万枚。MTVスタッフによるPV製作。後に自伝で「FLASH IN JAPAN」の印税が800万円だったと回顧。
日・米・伊合作映画『グッバイ・ヒーロー』の音楽を担当。サントラが発売される。
1988年
アルバム『共犯者』ロンドンレコーディング。
東芝EMI(現・EMIミュージック・ジャパン)に移籍。日本国内を重視した活動になる。
前述のアルバム世界発売であるが、ワーナーブラザーズはほぼ関与しておらずその実態は日本のワーナーパイオニア(当時)との契約であり、エレクトラ、アサイラム・レコードは配給だけを行う契約であった。この事からアメリカでのプロモーションは不十分な物であり、惨憺たる結果となる。第3弾『FLASH IN JAPAN』だけはワーナーブラザーズが全面バックアップを行ったものの、同様の結果に終わってしまった。この一件により、矢沢はワーナーへの不信感をつのらせ、同時期、石坂敬一の誘いもあって東芝EMIに移籍することとなる。
「It's Only YAZAWA EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR '88」をスタート。
1989年
「STAND UP'89 EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR」を9/1からスタート
「STAND UP '89 Special2 EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR」を12/6からスタート
2000年代:
2000年
EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2000 「STOP YOUR STEP」をスタート。
ナラダ・マイケルウォールデンプロデュースのチャリティ・クリスマスアルバム『music of love〜for tomorrow's children〜』にスティーヴィー・ワンダー、スティング、エンヤなどと参加。
前年同様アメリカツアーを行う(サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク)。
2001年
「E.YAZAWA ONLINE SHOW」終了。これを発展させる形で総合公式サイト「YAZAWA'S DOOR」をスタート。有料会員制度やグッズ、チケットの販売を開始。
EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2001 「Z(zi)」をスタート。
FMフェスティバル'01テーマソング『この道の向こうに』を担当。
自著伝第2弾「アー・ユー・ハッピー?」を出版。
2002年
EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2002 「ONE MAN」をスタート。
初のアコースティックコンサートツアー「VOICE」、デビュー30周年記念イベント「THE DAY」を敢行。
2003年
EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2003 「Rock Opera」をスタート。
ディズニーアニメ『ピノキオ』の主題歌『星に願いを』を担当し、東京ディズニーシーにてゲリラライブを行う。ディズニー社より表彰を受ける。
7月27日、大阪の万博記念公園で開催されたFM802主催の野外ロックフェスMEET THE WORLD BEAT 2003にシークレットゲストとして出演。披露したのは「ラブ・ファイター」1曲だけではあったが、突然の登場であったため観客を驚かせた。
2004年
EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 「YAZAWA CLASSIC II」,「FIFTY FIVE WAY」をスタート。
7月24日、25日のPOCARI SWEAT BLUE WAVE THE ROCK ODYSSEY 2004で、エアロスミス、ザ・フー、ブラック・アイド・ピーズ、レニー・クラヴィッツ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズと共に参加。大トリを務める。
2005年
ソロデビュー30周年を迎え、原点回帰すべく毎年恒例の武道館公演を封印しEIKICHI YAZAWA LIVE HOUSE TOUR 2005 「ROOTS」をスタート。
2006年
10月20日よりEIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2006 「NEW STANDARD 〜Rock Opera2〜」をスタート。
8月6日、ROCK IN JAPAN FESTIVAL出演。
12月2日、ブルーノート東京にてライヴ。
2007年
8月18日、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2007 in EZOに出演。
10月12日よりEIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2007 「THE REAL」をスタート。12月16日には、前人未到の日本武道館100回公演を達成した。当日の公演は最初の武道館公演と同じ服装で登場した。
郵便局会社民営化企画協力第一弾として、日本武道館公演100回記念「You Say YAZAWA矢沢永吉 フレーム切手」販売。
2008年
デビュー以来、欠かさずライブツアーを行ってきたが、37年目で初めてステージに立たないことを決意。“少しじっくり距離を置いて考える”というコメントを発表した。EMIミュージック・ジャパンの契約を終了し、自らのインディーズレーベル「GARURU RECORDS」を立ち上げる。
2009年
7月20日、ap bank fesにサプライズ出演。スポーツクラブで偶然小林武史と遭遇し、その場で小林から出演のオファーを受けたことがきっかけとなって出演に至った。
7月26日、HIGHER GROUND 2009出演予定だったが、大雨の影響により中止。
8月2日、ROCK IN JAPAN FESTIVAL出演。
8月19日、新宿のタワーレコード新宿フラッグスビル店屋上で、ソロデビューにして初めてのインストアライブ。
9月19日、東京ドームにて60歳バースデーライブ「ROCK'N'ROLL IN TOKYO DOME」開催。サプライズゲストとして、氷室京介、甲本ヒロト、真島昌利、長女の矢沢洋子が出演した。
9月26日、Think the water,Feel the music. LIVE for LOVE we support WaterAid出演。
10月30日よりEIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2009 「ROCK'N'ROLL」をスタート。
11月21日より第2弾ドキュメンタリー映画『E.YAZAWA ROCK』公開。
12月31日、「第60回NHK紅白歌合戦」に白組サプライズゲストとして出演。大物歌手揃いの紅白で、ひとりの歌手が持ち歌を2曲歌うという特例を許され「時間よ止まれ」「コバルトの空」を熱唱。「時間よ止まれ」の中で歌詞を間違えたためNHK側の配慮で字幕テロップを消すという場面が見られた。
2010年代:
2010年
5月30日、「東京大学 五月祭」にて、初の学園祭ライヴにサプライズ出演。
7月24日、HIGHER GROUND 2010に出演。
8月7日、8日のSUMMER SONIC 2010に出演。
8月14日、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2010 in EZOに出演。
8月28日、音楽と髭達2010 "GENERATION"にサプライズ出演。
10月28日よりEIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2010 「TWIST」をスタート。
2011年
11月17日よりEIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2011「STILL ROCKIN' 〜走り抜けて…〜」をスタート。
2012年
5月12日、開業前の東京スカイツリー350m天望デッキにてスペシャルライブを行う。
8月20日よりEIKICHI YAZAWA 40th ANNIVERSARY LIVE in LIVE HOUSEを開催。
9月1日、日産スタジアム(横浜国際総合競技場)にてEIKICHI YAZAWA 40th ANNIVERSARY LIVE「BLUE SKY」を開催。
11月7日よりEIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2012「JAMMIN' ALL NIGHT」をスタート。
12月31日、第63回NHK紅白歌合戦に白組特別出演歌手としてサプライズ出演。「IT'S UP TO YOU」を熱唱。
2013年
11月16日よりEIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2013「ALL TIME HISTORY -A DAY-」をスタート。
12月24日・25日にディナーショー、EIKICHI YAZAWA SPECIAL NIGHT「Dreamer」in GRAND HYATT TOKYOを開催。
2014年
2月24日、自身のバンド「Z's(ゼッツ)」を結成。
5月8日より「Z's START ON TOUR」をスタート。
8月9日、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014に出演。
8月16日、SUMMER SONIC 2014に出演。
8月29日、SWEET LOVE SHOWER 2014に出演。
9月6日、第19回東京ガールズコレクションにサプライズ出演。
11月16日よりEIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2014「VERY ROCKS 〜ROAD TO THE LEGEND〜」をスタート。
12月20日・21日にディナーショー、EIKICHI YAZAWA SPECIAL NIGHT 2014「Dreamer」in GRAND HYATT TOKYOを開催。
2015年
4月12日、インターネットライブ「EIKICHI YAZAWA『MANIAC NIGHT』」を配信(4月24日から27日までの4日間、YAZAWA CLUB会員限定で再配信された)。
9月5日、東京ドームにてソロデビュー40周年を記念したライブ「EIKICHI YAZAWA ROCK IN DOME 2015」開催。その模様はWOWOWプライムにて生中継された。また、本ライブに先駆けて、ファンクラブ・YAZAWA CLUB会員限定のライブ「EIKICHI YAZAWA OPEN REHEARSAL GIG」を行った(8月28日・Zepp Sapporo、8月31日・Zepp Namba(OSAKA)、9月1日・Zepp Nagoya)。本公演の模様は同年12月2日にBlu-ray&DVDで同時リリース。
2016年
2月28日、「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS」で「BEST RESPECT ARTIST(音楽シーンに貢献し、多大な影響を与えているアーティストに授与される賞)」を受賞。
2017年
10月22日、実に7年ぶりとなる25本以上のツアー、「EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR「TRAVELING BUS 2017」」開始。
2018年
満69歳(「ロック」)を迎えるに当たり全国5都市のドームツアー「EIKICHI YAZAWA 69TH ANNIVERSARY TOUR 2018 - STAY ROCK -」を9月1日よりスタート。9月4日の名古屋公演が台風21号の影響により翌日にずれ込むなどしたが、9月15日東京ドームで完走し、この模様はWOWOWで生中継された。
2019年
2月10日、インターネットライブ「EIKICHI YAZAWA『MANIAC NIGHT 2』」を配信。同ライブはYAZAWA CLUB会員で、申し込みのあった中から抽選で選ばれた50名が招待され、前日9日に行われたライブを収録したものである(10日・11日にはオフィシャルショップ「DIAMOND MOON」にて各一回ずつ特別上映)。
7月6日、自身初のロックフェス「E.YAZAWA SPECIAL EVENT "ONE NIGHT SHOW 2019"」を幕張メッセで開催。出演は矢沢の他、氣志團、KREVA、東京スカパラダイスオーケストラ(Guest・奥田民生)、MIYAVI。ライブの模様は動画配信サービス・Huluを通じて生配信された(なお、同年7月25日より1ヶ月限定で、矢沢のライブのみを独占配信。同フェスを開催するにあたっての意気込みやリハーサル風景などに独占密着した映像を、同年7月10日に日本テレビのワイドショー・情報番組「スッキリ」にて放映。翌週17日には独占インタビューが放送された)。ライブ中盤、日本テレビ系列で生放送された音楽番組「THE MUSIC DAY 2019 時代」の中継に出演した。
10月10日、令和元年台風第19号の接近による公共交通機関の混乱及びそれらに伴う来場者の安全を第一に考慮し、10月12日に日比谷野外大音楽堂で開催予定だったワンマンライブ「EIKICHI YAZAWA SPECIAL LIVE『THE STAR IN HIBIYA 2019』」の中止を発表した。矢沢にとって70歳の誕生日を迎えて初のライブだったこともあり思い入れも深く、また、43年ぶりの日比谷野外音楽堂での公演を楽しみにしていたファンの気持ちを汲み、10月19日夜にチケット当選者に向けてリハーサル風景などを編集した映像をインターネットを通じて限定配信。
11月24日、同年11月16日より行われているライブツアー「EIKICHI YAZAWA CONCERT TOUR 2019『ROCK MUST GO ON』」マリンメッセ福岡での公演を体調不良(喉)により急遽中止を発表した。札幌公演より喉の調子が思わしくなく、出来る限りの対策や治療を施したが回復が見られなかったため。自身の体調不良を理由に公演を取り止めたのは歌手生活47年にして初めてである。27日の浜松アリーナ公演もドクターストップがかかり、中止を余儀なくされた。