ROCK、R&B、SOUL、BLUES・・・'70s関西ミュージックシーンが盛り上がり注目を集めてた頃、大上留利子もその中心にいた。伝説となった8・8ロックデイで'75年凄まじいライブパフォーマンスでその存在を知らしめたスターキングデリシャス。そのリードボーカリストだった大上留利子の歌声は日本人離れした迫力もので、ジャパニーズアレサとかジャニスと称されるほどソウルフルであった。このライブ盤のB面3曲目ディープソウルの最高峰O.V.WRIGHT(OTIS REDDINGでも有名)の名バラード”THAT'S HOW STRONG MY LOVE IS”の後半サビで”好きやで~好っきやで~好っきゃでー”と叫びまくる!まさに熱唱、じ~んとくる。・・・ソロ転向後1作目はベーカーズショップのどっしりしたファンキーな演奏に独特のグルーブ感を持った留利ちゃんのボーカルがのっかり心地よくはね回るといった名盤。今は無き西岡恭蔵&KURO御夫婦の作品SEXY WOMANや熱く語りかけるスローバラードLOVE SONG FOR YOUは特筆ものです。2作目は、スパニッシュハーレムと豪華サポート陣の協力を得て作り上げたメロウ&アーバンソウルの傑作だ。ぶるう はあと<はその代表格。僕個人としてはMISSISSIPPI RIVERみたいなホンキートンクなノリの留利ちゃんののびのびした唄が大好きです。そしてSMSに移籍しての”ええ歌ばっか”。加藤和彦のプロデュースによりそれまでのアルバムとは少し雰囲気が変わり、ポップテイストも加味されて、より歌詞がクローズアップされたように思う。タイトなファンクナンバー”UP SHOT"続くミディアムバラード”空っぽのピルケース”では宇崎節にのって留利ちゃんが切々と見事に歌い上げてます。KURO&恭蔵作品”あなたに恋して”は恋の唄を軽快なリズムと重くならないさらっとした歌い方で表現してます。息子に宛てた心情をしんみりと唄うバラード”サミーボウ”は阿久悠&大野克夫の作品。沁みます。”悲しみのポートタウン”はファンクするベースラインにホーンセクションで厚みを増した上に、豪快なボーカル炸裂!スカッとする曲です。そして再びKURO&恭蔵作品の"あの娘Bye-Bye Blues"・・・お得意のリズム&ブルース。最高です!!このアルバムは、ファースト、セカンドほどは脚光を浴びてないと思うんですが、もっともっと評価されるべきアルバムです。スタキンライブと共に、CD化を願います。是非、レディソウル大上留利子を聴いてみてください。本物のR&B,SOULとは、これですよ!