ファイブスター物語(五星物语):
『ファイブスター物語』(ファイブ・スター・ストーリーズ、英字表記:The Five Star Stories、略称:FSS)は、永野護による日本の漫画作品。ジャンルはSF(サイエンス・フィクション)に分類されるが、永野自身は「おとぎ話」であると公言しており、欧米で言うサイエンス・ファンタジーにあたる。角川書店発行のアニメ雑誌『月刊ニュータイプ』1986年4月号から、休載を何度か挟んで連載されている。また、1989年には第1話を基にした劇場用アニメーション映画が作られている。今までに単行本を累計850万部売り上げている。
作品登場の背景:
本作品の著者である永野護は、テレビアニメ『重戦機エルガイム』で主にキャラクターデザイン・メカニックデザインを担当していた。デザインを練る上で永野は、作品上には出ない背景となる設定などの創作も行っていた。これらが後に角川書店から出版された『重戦機エルガイム』のムックにて、登場人物やメカニックの設定として公開したことからこの作品の企画が始まる。その背景設定「The Five Star Stories」は、歴史年表と数々の設定・多数のイメージボードなどで構成されており、ストーリーテラーとしての永野への期待を高めた。
『エルガイム』の放送は1985年春に終了した。永野と角川書店は「The Five Star Stories」の漫画化を構想したが、永野は漫画家としての技能には精通していなかったことから習作を行うことを決めた。角川書店が創刊したアニメ雑誌『月刊ニュータイプ』の創刊号である1985年4月号から連載された『フール・フォー・ザ・シティ』(『FOOL for THE CITY』、略称『FFC』)である。『FFC』は永野の趣味のロックを題材とし、自分の中で暖めていたキャラクター群を用い、独特の作画・題材・切り口により人気を博した。『FFC』の終了とともに次回作として1986年4月号より『ファイブスター物語』の連載が開始された。なお、『FFC』の登場人物が『ファイブスター物語』の年表に登場しているなど、両作は世界を同じくしている。
五つの星の物語(単行本第5巻前半)
レディオス・ソープとクローム・バランシェ、クーンとディモス・ハイアラキの出会いを描いた「ADDLER2629」、異宇宙「タイカ」の戦いを描いた「OVER THE 7777 NEW WORLD -時の彼方に-」、ソープとバランシェの別れを描いた「DELTA BELUN 2989」の3編による連作。
第4話:
運命の3人の女神 放浪のアトロポス(単行本第6巻~第8巻)